大井川通信

大井川あたりの事ども

次男の入校式

次男の障害者職業能力開発校の入学式に夫婦同伴で参加する。次男が入学する総合実務科(知的障碍者対象)の人数は3名で、専属のスタッフの数も同じだから手厚い指導が受けられるだろう。親はどうしても欲目で見てしまうが、次男のコミュ力はかなり限定的だ。大人からあれこれ言われながらやるのが、本人にとっては気楽なんだろうと思う。仕事で自主性を重んじられ、そのためマルチタスクになるのが本人にはストレスなのだ。

昨年4月から実質的に仕事を休んで、義務教育以来の疲れをとって、ずいぶんのんびりできたはずだ。引きこもっていたわけではなくて、温泉施設や買い物に定期的に行って楽しんでいた。学生時代の知り合いと会っている気配がないのは、彼の障害の特性によるものだろうから、無理強いしたり心配したりする必要はない。後半は自動車教習所に通ってなんとか結果を出しつつある。

訓練校では、毎日体力づくりのための体育と農作業の実習があるそうだ。片道1時間かけての通学生活で、この一年間の生活リズムを立て直すことができるだろう。うまく就職へとつなげてくれたらいい。

一年間のコースだが、実際には就職が決まると年明けくらいに退校するケースが多いそうだ。本来なら来月に切れる給付も退校までは継続される。若干の訓練手当と通学費用の実費もでるようでありがたい。専門家に本人の特性を踏まえた就職のアドバイスをもらえるのは何よりうれしい。

介護職は、親の考えで勧めたものだから本人の気持ちと能力には見合っていなかったのかもしれない。事実としてある障害を前提として、こうした公的なサポートを十分に利用しながら、ストレス少なく生活していく道を、これからも次男といっしょに見つけていきたいと思う。

特別支援学級等での級友たちの顔を思い浮かべると、こうしたサポートを必要としている人たちは少なくないのだと思う。情報が届いていないのかもしれないし、その情報を活かせる環境にないのかもしれない。

午前でオリエンテーションが終わり、帰りがけ、JRと市営バスの定期券の購入で手間取ってしまった。高校の新入生たちで窓口が混んでいたからだ。次男も在学証明で大学生の割引料金が適用された。いざ新生活へ。