大井川通信

大井川あたりの事ども

りぼんちゃんの手術

りぼんちゃんが去勢手術をした。

お腹の毛をそっているから、傷口の回りは薄いピンクの肌が露出している。皮膚はすべすべで柔らかい。獣医さんが包帯を巻いてくれたが、すぐにずれてしまう。翌日には、傷を舐めないための襟巻(エリザベスカラー)を買ってきてつけたが、何かと不便そうだ。やがて毛糸の腹巻だけになった。

術後は安静だから、九太郎と遊ばせるわけにいかない。それで飼い始めたときに暮らした二階の僕の寝室(4畳の和室)に閉じ込めることにした。すると猫たちに変化が起きた。

まず、九太郎が落ち着いて元の穏やかな猫に戻ったのだ。りぼんちゃんががんがん九太郎の暮らしに侵入してきたことが、彼には相当なストレスだったのだろう。まるでギャングみたいな神経質な顔になったと家族で話していたが、憑き物が落ちたようにもとの表情に戻った。

りぼんちゃんは、僕との狭い部屋での暮らしが始まって、すっかり僕になついた。というより、いっしょに寝起きするなかで、僕の方がめろめろになってしまったということだ。

こうして一週間くらい一階と二階とでの別居生活をさせたあとに、ふたたび二匹の顔合わせをする。もとのひとり暮らしに戻って安心していた九太郎は、またすごい顔をして威嚇するようになってしまった。やれやれ。顔合わせの時間を短くして、また一から慣らしていかないといけない。りぼんちゃんの方は九太郎にすごまれても意に介さずに、平気で九太郎のゲージの入ったり、エサを横取りしたりしているのであるが。