大井川通信

大井川あたりの事ども

ボンちゃんのぬいぐるみ

猫の九太郎は、なぜか朝だけは人なつこい。二階の僕の部屋に来て、たっぷり身体をなぜさせてくれる。ボンちゃんの方は、二階に来てもツンデレで、ちょっと部屋をうかがうとすぐに一階におりてしまう。

すると、すぐにニャアニャア元気に鳴きながら、また階段を上がってくる。口には、いつもの黒白の猫の小さなぬいぐるみをくわえて。

興奮冷めやらぬという感じでウロウロすると、僕から少し離れた場所にぬいぐるみを置いて、そのまま戻っていってしまう。

時々見せるボンちゃんのこの行動の意味は何なのだろう。まるで獲物(ちょうどネズミくらいの大きさだ)を捕まえて、それをくわえて気分が高揚しているようにも見える。ただ、あきらかにその姿を家族のだれかに見せにくるのだ。

獲物をプレゼントする気持ちがないことは、それを中途半端な場所で放置してしまうことからも明らかだ。狩猟本能と顕示欲。しかし、亡くなった八ちゃんや九太郎にはそんなそぶりはなかった。

妻が、同じ大きさの灰色のぬいぐるみを買ってきたが、ボンちゃんがくわえるのは、きまって白黒のほうだ。それを時々くわえては、人が(猫が)変わったように興奮して歩き回り家族にそれを見せつける。

一種のお守りみたいに特別な力をもった何か(トーテム?)なのかもしれない。そう言えば、人間にもいつも同じぬいぐるみが手放せないというケースもあるような。

 

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