大井川通信

大井川あたりの事ども

こんな夢をみた(怪鳥襲来)

よくあるように、地理的には実家の近くの道が舞台である。風景なり様子なりがそのままというわけではないのだが、僕の中で、あそこだという見当識が働く場所なのだ。

夕方だろうか。道を歩いていると、少し先の電線の上あたりに、大きな鳥の影が見える。図鑑でしか見たことのないような頭部の白い大きなワシだ。

なんでこんなところに! 僕はとりあえずスマホを向けて写真を撮ろうとするワシは大きく翼を広げて、飛んでこちらに向かってくるが、近づくにつれて、ワシの影はスカスカになって、鳥の形に似た煙の集まりみたいなものになる。

見間違いだったか。しかし、そのスカスカの黒い煙の影みたいなものは、鳥のように身をひるがえし、ときどき白い頭のワシの姿がよみがえるのだ。僕は夢中でシャッターを切る。しかしこれがいけなかった。

怪鳥に僕のことを気づかれてしまったのだ。その半ばワシである影は僕をターゲットに追いすがってきた。僕は、あわてて、道沿いにある古い商店のような民家に駆け込む。怪鳥は、もはや人ぐらいの大きさに見えたが、家屋の周囲の窓ガラスに身を摺り寄せて、僕をねらっている。