2017-02-01 岡庭昇 思想家たち 学生の頃、市立図書館で岡庭昇の朔太郎論を偶然手にとって、衝撃を受けた。 等身大の言葉が世界とわたり合う力をもつ、と知って。 以来、言葉への密かな信仰を持ち続けている。
2017-02-01 富士塚 神々 ビルの谷間の街中とは違って、郊外では、数メートルの盛り土の富士塚でも、はるかに富士が見通せる。 塚にまつった浅間神社の参拝だけでなく、富士山の遥拝が目的だったのでは、とふと思った。
2017-01-30 蜷川 演劇 初戯曲のミニ芝居は、成功裡に終わった。勉強会の場所が、百年の歴史を持つ旧旅館で、虚構のネタに事欠かなかったから。年末のテレビで、蜷川幸雄も言ってたっけ。記憶を組織するのがよい芝居、と。
2017-01-29 ゼロ記号 演劇 三人の勉強会用に、簡単な芝居の台本を書く。その場で実際に演じてから、演劇を論じ合う、という試み。日常の居室を舞台へと転轍するためには、意味を欠いたゼロ記号の配備が不可欠、と実感した。
2017-01-29 なまず 日々のこと 今年で子育てが終わる。 夫婦で、昔子どもたちを遊具で遊ばせた公園を散歩してみる。 冬日が暖かい。 近くの神社まで足を伸ばすと、神様の前で、狛犬と一緒に石のナマズが向きあっていた。
2017-01-26 埴谷 思想家たち CDで埴谷雄高の洒脱な語りを聞く。 台湾での少年時代、空気銃でスズメを撃ち落とした経験が、自分の文学につながっている、と。 しかし、そのスズメは比喩であって、本物の他者でないようにも思える。鳥を眺めながら、ただ暮らしている者からすると。
2017-01-24 吉本 思想家たち 部屋を片付けていたら、吉本隆明の講演CDが出て来た。 胎児期をふくむ母子関係からすべてを語っていく、重機のような論理。 たしかに、乱暴さが言葉を輝かすことも、あるにはある。