大井川通信

大井川あたりの事ども

鳥の声とともに(おまけ)

鳥の声の話をしたのは、視覚障害のある子どもたちのためだったけれども、同席した大人から反響があった。

教員の卵のKさんに、子どもたちの反応を聞いてみたら、何より自分が驚いたという。カラスの鳴き声の違いに気づいていたが、2種類いるとは知らなかったと。

たまたま休憩中、二人で外で話していたので、林から鳥の声が聞こえてくる。あれはなんだろう。ウグイスですか。すると、すぐに別の方向から、また別の声が。・・・ホトトギスですよね。

彼はしっかり覚えてくれていた。うれしくなって、なぜ二羽の声が近くで聞けるのか、の話をする。ホトトギスは、遠く南の国から、ウグイスに托卵するためにやってくるのだ。間近で、ウグイスの巣に自分の卵をこっそり産みつけるチャンスをねらっているのだろう。

Kさんは、心底感心したような表情をする。学びや知恵が受け継がれるタイミングは、どんなところにあるかはわからない。