大井川通信

大井川あたりの事ども

こんな夢をみた(車を走らす)

仕事のためだろうか、実家近くの国立の市街地で車を走らせている。碁盤の目のように整然と区画された住宅街の道だ。突き当りを左に曲がれば、たまらん坂に出て、道なりに隣町の国分寺に出るだろう。そんなことを考えている。夢にしては、実際の街の配置や風景とあまり変わりがない。

中央線沿った高台の場所にある私設の美術館のような場所に来ている。普通の民家や事務所よりも豪華なつくりだ。国立駅から国分寺に向かうこの並びには、こんな美術館がいくつもあると、夢の中の僕は納得している。実際のその場所にはそんなものはないが、国分寺崖線の上の迷路のような土地は、かつて子ども心に謎めいた場所だった。

街の中心の大学通りを走っていると、アイスクリーム屋さんが目に留まる。なぜか道路の真ん中に車を停めて、店の主人に声をかけるのだが、欲しい商品についてうまく意思疎通できない。後ろから来る車が気にかかり、僕はいくぶん腹を立てながら車を発車させる。

実家を手放し本籍を移しても、相変わらず夢の中の僕は、故郷らしき街の中で暮らしているようだ。