土曜日にHPの問合せフォームに入力すると、翌日曜には代表者の一人からの返信メールがあって、携帯番号と学校見学の案内があった。事前に情報をと思って、相談内容の詳細とサロズさんの経歴や成績などをメールで送る。
メールの確認で夕方に電話すると、留守番電話ですぐに折り返し電話があった。
約30分間も話していただけたのだが、これがなかなか大変な電話だった。こうした複雑な話は電話では難しいのがわかっていたので、僕としては実際に会って話したかったのだが、その場で相談会が始まってしまったのだ。
最初に電話に出たのは日本人の女性で話しやすかったのだが、途中で専門家だからという理由でおそらく中国出身の代表の方に交代する場面があった。それだけでなく、女性の話の途中でも積極的に割り込んでくる。
男性は達者な日本語なのだが、早口でまくし立てるように専門的な情報を話すので、やはり聞き取りにくい。こちらに基礎的な知識と経験の共有がないからなおさらだ。ときどき、こちら側から確認を入れることで、なんとか必要な情報が収集できた感じだ。
しかし、学校経営に何の足しにもならない相談に30分もつきあっていただいたのだから、お二人には感謝しないといけない。アジアの専門人材の育成という理念は本物だと思った。二人羽織のような会話に、研究のパートナーであると同時に生活上のパートナーであるかもしれないと邪推してしまった。こちらから言い出す前に、何かあったらまた相談にのりますと、お二人から言ってもらえたのもありがたかった。
分かったことは以下のとおり
・大学の1年生から2年生への編入の枠は少ないので現実的ではない。ただし、3学年への編入なら、九州産業大学ならサロズさんの学力では可能ではないか。
・今1年生なら、編入試験よりも入学からやり直す方がいいのではないか。その場合、九州大学、北九州市立大学など上のレベルの大学に挑戦もできるだろう。
・欧米の経営学は実際にアジアでは役に立たない。北九大の地域創生学部の経営は、アジアにも必要な勉強ができておすすめ。西南大や福岡大なども、日本人学生のレベルが高いから勉強になるだろう。再受験するなら各大学の要項をよく読んで、何が勉強できるのかを調べること。(日本人が普通に考える大学ランクと留学生にとってのランクも同様でいいのだと感じた)
・インドの経済成長を受けて、インド語と日本語ができるネパール人学生の日本企業への就職は、この10年で良い状況が続くはず。ただし、しっかり勉強しないと、その流れにのることはできない。
・本校は、本年度からネパール人学生を50人受け入れたが、2年制ではなく1年制だ。この間に、本人のやりたいこと(進路先)をしっかり相談して決めさせる。それがはっきりしていれば、多少日本語がたどたどしくても大丈夫。1年分の学費も節約することができる。