大井川通信

大井川あたりの事ども

絵本を読む方法

昔からファミレスで本を読んだり勉強したりするのが好きだったが、近年ますますそうなっている。家ではリビングでも自室でもすぐ横になって寝てしまい、本も読めなければ、まして勉強なんてできないのだ。

ジョイフルが御用達だったが、緊急事態宣言期間中は時短営業で朝も夜も使い勝手が悪い。ドリンクも料理もあきた。宣言下でも朝7時から営業しているコメダ珈琲を、休日の朝にはよく利用するようになった。店内はジョイフルに比べて薄暗く、狭く密な感じだが、その分だけ集中できる気がする。

今年になって街のショッピングモールに、例のカフェ併設型の本屋さんが入った。併設のタリーズコーヒーは帰省の時よく使っていたから懐かしい。カフェは席数も多く、注文さえすれば席を取ってモール内を歩き回ることができる。これは落ち着きのない僕にはありがたい。一冊なら、新刊本をカフェに持ち込めるという特典もあるが、本は自分で買って読むという主義の僕には関係ないと思っていた。

しかし、ふだん買わない絵本を気軽に手にとって目を通すためなら、このシステムを使い勝手がある。よさそうな絵本を店内で物色して、じっくり読みたいと思えばカフェに持ち込めばいい。それでも一冊読むのに10分もかからないから、勉強の休憩にもちょうどいい。コーヒー代のもとを取るなんてさもしい気持ちもある。

このやり方に気づいてから、ずいぶん絵本に目を通すようになった。以前は図書館で絵本を探そうと思ったが長く続かなかった。図書館よりも新刊書店の方が在庫も少数精鋭で棚に工夫があるから、手に取りやすい。

本は僕の数少ない趣味だが、本に関する知識も読書量も、今となっては並み程度だろう。昨年に司書資格を取ったが、それを活かすような地力はない。しかし絵本ならば、今の方法を続ければ、ある程度の専門性を獲得できるのではないか。大井川歩きでの絵本作りにも役立つかもしれない、と取らぬ狸の皮算用