ウェルズの『タイムマシン』を読む読書会で、「将来、人類の社会はどのようになっているか」という課題がでた。そんなことは全く考えたことがないけれども、話のタネになればいいので、ざっと考えて、次のように回答した。
・2050年頃 世代間の対立。とくに老人と、その他の世代の対立が深まっている。
・2150年頃 貧富の差(階級対立)を緩和する技術や仕組みにメドが立つ。
・2250年頃 民族、国家等グループ間の対立を調停する思想や仕組みが登場する。
・2350年頃 自然と人類とが根本的に共存できる技術やルールが実現する。
・2500年頃 有限な個人と人類との対立を調停する思想や技術が成熟する。
2050年は、僕自身が経験できる可能性のあるギリギリの年代だろう。自分がもうじき仲間入りする老人世代と、新しい世代との対立が深まりそうな直観だけはある。対立の激化は、その解決策も用意する。その先は、諸課題の解決を順番に並べてみた。
物質的な貧富の差の解決に100年。グループのアイデンティティの対立の問題の解決にさらに100年。前者はサヨクが、後者はウヨクがこだわってきた。エコロジーが問題とする自然との共存にもう100年。最後残るのが、一番やっかいな個人のアイデンティティの問題。力をもった個人が、有限な自己の道連れにしようとする危険に世界はさらされ続けるだろう。この問題の解決に150年。
もし人類が、この段階までたどりつけるなら、滅亡の危機を逃れて存続の道を歩むことができるだろう。おそらく。