大井川通信

大井川あたりの事ども

大井ダムの鳥たち

クロスミ様の初詣の帰り、大井ダムの脇の道を歩く。水かさは少なくて、湿地のような部分も見えるが、さすがにため池よりはずっと広い。遠くにカモの群れが見えるが、相変わらず水鳥にはそれほど興味がなく、双眼鏡で確認する気になれない。

シラサギが二羽ほど見えるが、それもいつもの光景だ。ところが、くちばしを垂直に水面に突っ込み、首を左右に振りながら浅瀬のエサを探す姿は、一風変わって目をひく。手元の4倍の小さな単眼鏡でのぞいてみると、サギにしてはへらのように左右に広がって黒いくちばしが目立つ。

クロツラヘラサギじゃないのか。だとしたら、僕のフィールドで出会ったのは二度めだ。サギには興味があるから、ちょっと興奮する。ただし、この距離で単眼鏡ではこれ以上の観察はできない。

上空では、白くスマートで翼の長いタカ、ミサゴが飛んでいる。少し前、車で通りかかったとき、三羽のミサゴが飛び交っているのを見つけた。一羽は水面にダイビングして見事に魚をつかんで飛び上がった。この時期の浅い水面のほうが魚が見つけやすいのか、ミサゴが集まってくるのかもしれない。

カラスが二羽編隊を組んで近づいてくる。カラスのことだから、ミサゴにちょっかいを出すにちがいない。しかし、二羽はミサゴの近くを通過すると、少し離れたところで一回旋回するだけだった。さすがにトンビほどにはミサゴを見下してはいないんだろう。