大井川通信

大井川あたりの事ども

秋本順子先生の壁面装飾を玄関にかざる

行橋のギャラリーで開催中の秋本順子先生の個展に出かける。帰省中の長男も自分からいっしょに行きたいと言ってきた。家族みんなが先生のファンなのだ。

秋本先生は妻のメタルアートの先生で、もう20年近く先生の教室に通っているだろう。武蔵野美大出身で、アクセサリーとともにアート作品の評価が高く、海外で個展を開き、国作半島の海近くの山中にアトリエをもっている。このアトリエにも家族で何度も訪ねたが、近くの古民家でたくさんの重量級の作品が並んだ展覧会には圧倒された記憶がある。梁や柱の野太い古材とメタルアートとが力強く絡み合い均衡していたのだ。

妻は、偶然カルチャー教室で先生に出会ったのだが、ずいぶんと長く、深いお付き合いとなった。長男が小学生の時には教室に連れて行き、消防車やドラえもんのメタル作品を作ったりした。僕もアートには関心があるし、先生の拠点である国東や行橋は僕のなじみの土地でもある。

妻が闘病中には励ましてくれ、コロナ感染で隔離中には差し入れをくださった。天然で少し抜けたところもある妻を、笑って受け入れてくれる度量が先生にはあるのだ。年齢差は15歳だが、妻は自分の母親のように慕っている。

以前、国東のアトリエで「二人」というタイトルの立体作品を気に入って僕が購入したのだが、妻はぜひ先生の平面作品を家に飾りたいと言っている。良いものがあればと思っていたが、今回の個展にちょうど妻の気に入った作品があって、さっそく買わせていただいた。

家に届いて、玄関に飾ると、個展で見た時以上の魅力がある。先生に感謝。