大井川通信

大井川あたりの事ども

こんな夢をみた(人間のどこが美しいか?)

何かの経緯で、どこかの私立学校で人権教育の講師をやることになった。年度途中で前任者が辞めることになって、教員でない僕にお鉢が回ってきたのだ。

谷のくぼみのような土地にある学校に降りてくると、校舎の窓から自分が授業する教室の明かりが見えた。教室は広く、横幅が妙にあって、左右の席に座る生徒からは正面がよくみえないだろう。高校生くらいの生徒たちは、生意気盛りで白けた感じで座っており、とても素人の僕に掌握できるとは思えない。

後ろから見ていると、授業の最初に映像(舞台芸術?)を流しており、裸の人間たちが集団で踊っている。生徒たちもそれに加わっているようにも見える。「人間教育」のつもりなのかもしれないが、なんと前衛的な授業だと鼻白む。

前任者から引継ぎを受けていないので、教室の通路を歩きながら、前の授業でどこまでやっているのかと生徒たちに声をかける。無理をして余裕を見せているつもりだが、あいかわらず生徒たちはよそよそしい。

よく見ると、生徒たち一人ひとり(そして僕も)紙袋を手にしており、その中にはふかしたジャガイモがいくつも入っている。ソースのようなものもかけてある。

前回は「ジャガイモのどこが美しいか」を書かせる授業だったと生徒の一人が教えてくれる。それならと、僕はとっさに考える。

人間のどこが美しいか」を書かせる授業にしよう。人権教育だから、ほんとうは「人間のどこがすばらしいか」という問の方がいいような気もするが、一足飛びにそこに行く前にまず美しさだと。最初の映像もあったことだし。

そんなことを考えているうちに目がさめた。