大井川通信

大井川あたりの事ども

こんな夢をみた(実家の建物)

実家の建物を父親といっしょに見上げている。「実家」といっても、場所以外は、僕にはまったく見慣れない建物だ。

建物の西側は空き地で雑木林が広がっている。その向こうに4階建ての社宅が見えている。(これはかつての姿。ただし空き地はとうの昔につぶされて住宅になってしまっている)

実家は古びているが、とても奇妙な建物だ。本体は総二階の木造の住宅で、大昔の木造校舎のようなイメージだ。ただ、その東側の部分に無骨なコンクリートの四角い建物(というより固まり)が付属しているのだ。そして、そのコンクリートの上には大きな屋根が差し掛けてある。波打つようなデザインの屋根でまるで前衛建築だ。

屋根は細い柱のようなもので支えられているだけだから、強風で倒壊するのではないか、と心配になる。ただし建物本体とのすきまから風は抜けるし、そもそも雑木林の向こうの社宅が風よけになるだろうと考えて、安心する。

コンクリート部分の二階で昔飲食店をやっていた、と父が言う。僕には初耳だ。今は階段も外されているので、すぐ横に生えた大木を木登りするようにして二階をのぞく。コンクリートがむき出しで備品などは撤去されているから営業していた面影はない。

木造部分に入ると、廊下の飾り棚の部分に、父が描いたらしい素朴な絵が何枚も飾ってある。よく見ると、僕の子どもの頃の絵や写真を父がなぞって描いたもののようだ。これを見て、僕はなんだか父に申し訳ないような気がした。