大井川通信

大井川あたりの事ども

カラスと会話する(31日目)

一昨日は、カラスの群れの中でカンタロウに久しぶりに出会えたが、昨日はいつもの場所で待っていてもカンタロウは来なかった。11月の最終日で、上着なしでは震えるくらい昼休みでも寒くなっている。

今日も、いつもの場所にいくのだが、近頃は公園のモミジの紅葉を撮るために、遊歩道をはずれてニンゲンが入ってくるので、こちらもニンゲンの近くではカラスの鳴きまねをしずらい。けれど、こちらがずかずかと近づいていくと、ニンゲンの方が遠慮して遠ざかっていく。ニンゲンを追い払うのは簡単だ。

すると、今日は、林の向こうからすーっと低く飛んでくるカラスの姿が目に留まる。近くには来ていないので、こちらから近づくと、どうやらカンタロウだ。とまっている低い枝の真下に来ても、逃げることはない。

カンタロウは以前のように鳴きまねを仕掛けたりしてこない。時々普通にカア―と鳴いたりするだけで、それにあわせて僕が鳴いても反応はない。しばらくすると、また低くすーっと飛んで、20メートルばかり先の低い枝に移ってしまった。

なるほど。ここで僕の存在をアピールするために、新しい遊びをしかけないといけない。追いかけっこだ。

僕は小走りに走って、カンタロウの枝のすぐ下までいく。まわりのカラスは逃げるが、カンタロウは逃げない。そこで、にらめっこを5分ばかり。こんどはカンタロウが池の近くの高い枝に移る。僕もしつこく木の真下まで移動して、カンタロウが鳴くときには鳴きまねをしてアピール。次の枝移りまで追いかけて、時間切れとなった。