大井川通信

大井川あたりの事ども

結婚式乾杯挨拶

※以前の職場の若い二人の結婚式に招待され、乾杯挨拶を頼まれた。若年層が減り、結婚が減ったうえに式を挙げないケースも増えたから、結婚式に呼ばれる機会はめったにない。それでもスピーチの経験は何回かあるから、場の雰囲気はわかる。乾杯なら、スピーチの半分の2分程度、エピソード一つの紹介がせいぜいだろう。若い二人を持ち上げつつ笑いも取れる文章を練って、原稿を見なくていいように練習して本番にのぞんだ。なんとか役割をこなしたが、数年ぶりに若い人中心の式に参加して、自分が現役の人たちの集まりから押し出されつつあるのを感じる。

 

ただいまご紹介にあずかりました、新郎新婦の出会いの場所であった〇〇の△△と申します。そのご縁で、僭越ではございますが、乾杯の音頭を取らせていただきます。

Aさん、Bさん、ご結婚おめでとうございます。ご両家の皆様、心よりお喜び申し上げます。

二人の出会いは、2017年、ちょうど〇〇では、世界遺産登録で沸き立っている時期でした。

新婦のBさんは、〇〇の一年目でしたが、「ミキティ」というニックネームと持ち前の明るい笑顔で、子どもたちから大変慕われておりました。そのミキティが担当したキャンプ事業に、大学生ボランティアとして参加したのが、新郎Aさんでした。

新郎Aさんは、新婦・ミキティのはつらつとした姿に衝撃を受けて「僕はこの人と結婚する」と決意したそうでございます。その目的をひそかに実現するために、新郎は、大学卒業後、〇〇で働き始めたわけですが、あいにくミキティは、その翌年には✕✕に転出することになります。

新郎も、ミキティのいない〇〇を辞めて、自分の希望の進路に向かいたかったでしょう。しかし、私はそんな事情を知りませんから、新郎を食事に誘って、「君が抜けると困る。〇〇を利用する子どもたちのために仕事を続けてくれないか」とお願いしたわけです。

すると新郎は、まっすぐに私を見つめて話を聞いておりましたが、翌日には、「続けます」という気持ちのいい返事をもらえました。その後2年間、コロナ関連で大変だった〇〇をしっかりと支えてくれたことを、私も職員も感謝しています。

このように新郎Aさんは、一本気な情熱とともに、人の役に立ちたいという責任感をもったすばらしい青年です。運命の人である新婦Bさんと共に、幸せな家庭を築くことは間違いないと私は確信しております。

それではお2人の門出を祝して、乾杯をしたいと思います。

皆様、ご唱和をお願いします。お2人の末長い幸せと、ご両家、お集まりの皆様のご多幸を祈念いたしまして、乾杯!